日本に興味を持つようになった理由
西の端から東の端までの時差が約10時間、世界最大の国土面積をもつロシアの首都モスクワ出身のスラビンスカヤ エカテリーナです。私が日本に興味を持つようになった理由は、学生の時に世界史の教科書で日本の伝統文化として紹介されていた「生け花」の写真に興味をもったことがきっかけです。最初は、日本版のフラワーアレンジメントだと思ったのですが、生け花について詳しく調べてみると、フラワーアレンジメントではなく、礼儀作法を大切にする日本の伝統文化「華道」だということがわかりました。華道には、様々な流派が存在し、部屋へ訪れた人をもてなすだけのために花を生けるのではなく、花を生けながら自分自身と向き合ったり、いのちの尊さを四季折々の草花で表現し観賞したりするといった意味が込められていることを知り、私もこのような考え方や作法を身につけたい、意味をもっと理解できるようになりたいと思い大学では日本語を専攻し様々な角度から日本について学ぶようになりました。
はじめて日本へ訪れたのは?
私がはじめて日本へ訪れたのはロシアの大学と日本の大学が一定の期間、学生を交換する留学プログラムに参加した時です。私が留学した1998年当時のロシアは金融危機真っ只中。治安悪化が深刻化し、複数でも出歩くのは危険だと言われていたのですが、日本へ来てみると、街の中を1人で出歩いても恐怖を感じることがなく、小さな子供でも当たり前のことのように1人で通学していたので、想像を超える治安の良さに驚き、日本での生活が大好きになりました。
日本で興味を持ったもの:科学博物館
モスクワにも科学博物館はありますが、私の知る限り日本のように体験施設が充実した無料の科学博物館はみたことがなかったので、少し検索しただけでも都内に数えきれないほど無料の科学博物館があることを知った時は本当に驚きました。今回は、その中でも私が特にオススメしたい家族で楽しむことができる科学博物館を2カ所紹介します。
■がすてなーに ガスの科学館 (東京都江東区豊洲)
ここは豊洲公園隣の敷地に建てられた体を動かして子供が体験する展示がメインの科学館ですが、SDGsのクイズコンテンツも充実しているので、大人も一緒に学ぶことができます。現在はコロナ渦で一部コンテンツが利用停止になっているものもあるのですが、平日は人も少なくゆっくり体験することができ、最上階には天然芝の屋上があるので、豊洲の景色を眺めながら3~4時間はのんびりと遊ぶことができますよ。しかも都心にある施設なのに入場料、駐車場代ともに無料なので学生同士、または家族で出かける場所としても最適です。
■水素情報館 東京スイソミル(東京都江東区潮見)
ここは、先程紹介したガスの科学館と同様、体を動かして子供が体験する展示がメインの日本初!水素エネルギーをテーマにした科学館です。「水素エネルギー」という部分だけをみると少しマニアックな科学館だと感じるかもしれないのですが、水素エネルギーはCO2を排出しない次世代のエネルギーとして世界中で注目されているので、「どうして、世界中で注目されているの?」「どうやって作るの?」といった疑問を子供と一緒に1つずつ丁寧に答え合わせしながら学ぶと、親子で楽しく最先端技術について学ぶことが出来ますよ!ちなみに水素情報館も入場料、駐車場代ともに無料です。(※駐車場は2台分のみ)
■大人も楽しめる都内の科学館 ※入館料無料
・東京都水の科学館(東京都江東区有明)
・板橋区立教育科学館(東京都板橋区常盤台)
・東京都北区防災センター/地震の科学館(東京都北区西ケ原)
・港区立みなと科学館(東京都港区虎ノ門)
・船の科学館(東京都品川区東八潮)
最後に、日本で新しく生活をはじめる皆さんへ
日本の人はシャイなので、自分から積極的に話しかけなければ、コミュニケーションを取ることが凄く難しいです。待っていては誰も助けてくれません。孤独な気持ちになりますよね。私も何度もくじけそうになりました。でもそんな時は、公共施設へ行って積極的に覚えた日本語を使ってみたり、自分から様々なことにチャレンジしてみたりすることで日本語以外の知識も楽しく覚えることができ、日本の人とコミュニケーションを取ることが出来るようになると思うので、皆さんも是非!博物館や美術館へ出かけ自分からアクションをおこしてみてくださいね!